今日は、昨日のブログで少しご紹介しましたダニエル・ピンク著、大前研一訳・解説の本「ハイ・コンセプト」に登場する「MFA型人材についてお届けします。

 MFA(Master of Fine Arts:美術学修士)型人材が、今、世界で最も注目されている資格ということを、ご存知でしたか?
 MBAは知ってますよね。
 MFA(美術学修士)は、私は知りませんでした。

 欧米の超優良企業の採用担当者は、優秀な人材を求めて、有名美術大学院MFAに足を運び始めているそうです。
 たとえば、ロード・アイランド・デザイン大学やシカゴ美術館付属美術大学、ミシガン州のクランブルック美術アカデミーなどです。

 このMFA現象は、以下の2つの流れがベースとなって発生しています。
 なお、以下の1.の流れは「ユニクロ化」というテーマで本講座の第3週でも紹介していますのでご覧ください。

 1.BPO:間接業務の国境を越えた委託
   アジア労働者の影響によって、今では、多くのMBA(経営学修士)取得者
  の境遇がブルーカラー労働者並みとなっています。MBAの仕事が海外へ
  アウトソーシングされています。
   多くの投資銀行が、インドでMBA取得者を雇い、財務分析をしています。

 2.豊かな時代における新しい価値観 
   今日の供給過剰気味の市場の中で、他社製品やサービスとの差別化を
  図るには、見た目に美しく、消費者の心に訴えかけるようなものを提供する
  しかないと企業は認識し始めています。だからこそ「ハイ・コンセプト」な能力
  をそなえたMFA(美術学修士)のような芸術家のほうが、簡単にすげ替え
  られる「左脳型技術」を持った新卒MBAよりも貴重であるのです。


 以上、MFAが注目されていることをお届けしましたが、これは「第四の波」が押し寄せつつある現象のひとつであるというのが、ダニエル・ピンクが指摘している重要なポイントです。
 
 今から25年前に書かれたトフラーの「第三の波」(日本本放送出版協会)は、「第一の波」の農耕社会、「第二の波」の産業社会が終わって、「第三の波」の情報化社会の到来を告げた画期的な本です。

 この本になぞって、ダニエル・ピンクは「第四の波」コンセプチュアル社会が、今、押し寄せつつあると述べています。

 コンセプチュアル社会とは、既成概念にとらわれずに新しい視点から物事をとらえ、新しい意味づけを与えていくという社会のことです。

 21世紀は、国家や自治体や企業よりも、コンセプチュアル社会に対応でき、右脳主体の頭を使って反復性のないことを「発想」できるMFAのような「突出した個人」が富を支配するであろうと述べています。
 
 ダニエル・ピンクは、「突出した個人は「六つの感性」を持っている。この感性を磨かなければ、これからの先進国社会でよりよい生活を維持していくことはできないだろう。」と述べています。

 明日は、「六つの感性」で一番重要な「デザイン」についてお届けします。